うさぎと公園などに出かけて散歩することを「うさんぽ」といいます。
穴を掘る習性のあるうさぎは、外の土や砂場の感触が大好きなので、喜んでくれるかもしれません。
ただそれ以上に、うさんぽには注意すべきリスクも多くあります。
安全なうさんぽができるように、飼い主が守るべき3つの約束ごとを今回ご紹介します。
そもそも「うさんぽ」デビューはいつ頃がいいの?
「うさんぽデビュー」させるのは、飼い主さんとのコミュニケーションがある程度とれるようになって、体もしっかりしてくる生後5~6か月くらいからがベストです。
出典:ウサギぞっこん倶楽部『ウサギの気持ちが100%わかる本』青春出版社、2005年、p122
かわいいからと言って、抱っこのしつけもできていない状態でうさんぽに連れ出すのは、うさぎのストレスにしかならないのでやめましょう。
うさんぽで守るべき3つの約束
うさんぽで最優先することは、外の危険からうさぎを守ってあげることです。
以下にうさんぽで守る3つの約束をまとめました。
安全に遊べる場所と時間帯を選んであげる
うさんぽに適した場所は、自然の豊かな公園です。
ただし公園ならどこでもいいというわけではありません。
下記の点に気を付けましょう。
- うさぎの天敵になりやすい「犬」「猫」「カラス」はいないか?
- ほかのうさぎとのケンカ、交尾・妊娠(交尾は一瞬で終わるため要注意!)
- 車通りが多くないか?
- 農薬や除草剤のかかった野草はないか?排気ガス・排泄物のついた植物も避ける。
- 小さな子どもがいないか?抱っこをして落とすことも。
また、夏ならば日中のもっとも暑い時間帯は避けましょう。
冬の場合は、朝夕の冷え込む時間のうさんぽは避けてあげましょう。
キャリーケースとリード・ハーネスはしっかり準備!
うさんぽは犬のお散歩のように、リードをつけての散歩ではなく、キャリーケースにいれて安全な場所に連れて行ってからそこで遊ばせるのが基本です。
突然走って行ってしまうこともあるので、放す際には必ずリードやハーネスをつけましょう。
(事前にリードやハーネスに慣れさせておくことが大事です)
どうしてもリードやハーネスを嫌がるようなら、サークルなどで囲った範囲をうさんぽさせるといいでしょう。
外を怖がってキャリーケースからでないようなら、うさんぽはやめておうちでの遊びを充実させてあげましょう。
うさんぽが終わった後は、しっかり体のお手入れを
走り回った後のうさぎの体には土やほこりはもちろんのこと、ノミやダニなどがついていることもあります。
濡れタオルとブラッシングでしっかりと体の汚れを落としてあげましょう。
グルーミングスプレーを使うと、汚れが取れやすくなるうえ、雑菌から肌を守る作用もあります。
犬やネコ用のノミ取りスプレーを使っている人もいるようですが、体の小さなウサギさんには強すぎます。出典:ウサギぞっこん倶楽部『ウサギの気持ちが100%わかる本』青春出版社、2005年、p125
うさぎを危険から守るためのグッズ
うさんぽでは、うさぎを危険から守るために気をつけることがたくさんあります。
そのため、少しでも飼い主の負担を減らしてくれるグッズがあると安心です。
うさぎ用ハーネス
うさんぽに必ず必要なのがうさぎ用の「ハーネス」です。
犬の散歩のようにどんどん歩かせるものではなく、うさぎを逃さないようにするためのものです。
きつく締めすぎないよう指1本分くらい余裕をあけて装着しましょう。
装着しやすいものや通気性のいいものがおすすめです。
首に負荷のかかる首輪タイプじゃないものを選びましょう。
サークル
公園などでうさぎを完全に自由にさせるのではなく、サークルを利用する方法もあります。
公園の一角の安全な場所にサークルを設置し、その中で自由に動き回れるようにしてあげます。
軽量で組み立てしやすいサークルもありますので、飼い主の負担を減らすことができます。
キャリー
うさぎを移動させるためのキャリーは、なるべくうさぎ専用のものを使うのがおすすめです。
底にスノコがあるものや通気性がよいものがいいでしょう。
ハードタイプとソフトタイプのものがあります。
保冷剤、保温剤
季節によって保冷剤や保温剤を用意しておき、うさぎの体温管理をしてあげましょう。
うさぎは暑さや寒さに弱いので、お出かけの際は保冷剤や保温剤を持ち歩くと安心です。
まとめ
うさんぽをすると、いつも以上に自由でうれしそうなうさぎの姿を見ることができます。
しかし外の世界はうさぎにとって危険なものがたくさんあります。
無理に外で遊ばなくても、うさぎは室内の遊びで十分に運動量は足りるので、あせらずゆっくり外に慣らしてあげてください。
<この記事の参考文献>
大野瑞絵『よくわかるウサギの健康と病気』誠文堂新光社、2018年。
ウサギぞっこん倶楽部『ウサギの気持ちが100%わかる本』青春出版社、2005年。